日本の人口は減少傾向にあり、結婚しない男女が増えています。なぜ結婚をしない人が増えているのでしょうか、金銭面も大きく関係がありますが最も大きな原因の1つは育ってきた「価値観」です。それは自分の両親を見てきたことで、家庭環境によるトラウマや意識の影響があげられます。特に両親の離婚を見てきた子供は思う事があるのです。
両親の仲が悪いと結婚にマイナスの影響を覚える
家庭環境というのは子供にとって、全てと言っても過言ではないくらい重要です。ほとんどを家で過ごす子供は一緒に過ごす親を見ています。その親が毎日喧嘩ばかりしていたり、愚痴ばかり言っていたら、それを見続ける子供の気持ちはどうなるでしょうか。
家がすごい窮屈に感じたり、ストレスを抱えていたり、毎日楽しく幸せというイメージからはかけ離れたものになります。
結婚をしたくない女性が増えていて、その理由が考えさせられる内容でした。どのような事が彼女達の脳裏をよぎっているのでしょうか。
(1)やりたいことがある。
(2)束縛されたくない。
(3)結婚にメリットが感じられない。
(4)結婚している人が不幸そうに見える。
(5)親が不仲で幸せになれる気がしない。
(6)母親との確執があり、「あんな母親にはなりたくない」という思いが強い。
出典:結婚したくない女性は男性の約2倍、複雑な心境に母親の影
これを見る限りは結婚に対して、非常にネガティブな意見を持っている事が分かります。その大半に両親が関係しており、母親・父親のようになりたくない、理想の夫婦像も描ける気がしないとなるわけです。
確かに親は子供にいい高校や大学にいってほしい、いい会社に就職して欲しい、早く結婚して欲しいと理想を押し付けます。それは自分が若い頃成し遂げられなかったことを子供に達成して欲しいことであり、自分が出来なかった生活をしてほしいのです。しかし自分達ができなかったことを押し付けるのですから、子供には大きな心の負担となります。
絶えず喧嘩をしている姿を見ている子供は、「例え好きになって結婚しても、喧嘩ばかりするようになる」コミュニケーションがない親の姿を見ていると、「家族でも心を開かない」世間体だけ取り持って、家では殆ど会話をしない仮面夫婦の親からは「本音は語らず表面上だけ取り繕えばいい」「問題が起きても解決しなくていい」
子供は親の姿から様々なことを学びます。いえ、学ぶというより「それが普通のこと」だと理解します。幼いから「何もわからないだろう」と思う方もいますが、大きな間違いです。子供は幼くても、言葉に出さなくても、親をよく観察しています。
例えば虐待されていた方は自分の子供に虐待を、自分の子供に無関心な方の子供は更に自分の子供に無関心をという風に、自分がされていた事が普通の事、つまり基準点だという意識にたどり着きます。
これが非常に厄介で、1度固まってしまった感覚や意識はそう簡単に変えることは出来ません。同じように自分の子供にしてしまうという不安からも結婚はしたくないという方もいるくらいです。
離婚をする親が増えている
芸能人のニュースで子供を生んでから、結婚してもすぐに離婚・・・という出来事を良く見かける事でしょう。芸能人だから大きく取りだたされるのであって、一般の方の離婚率は年々増え続けています。
厚生労働省のデータを見るとそれが分かります。
【婚姻】
平成26年643,749件
平成27年635,000件(減少)
【離婚】
平成26年222,107件
平成27年225,000件(増加)
参考:平成27年(2015)人口動態統計の年間推計 厚生労働省
平成27年度で見ると35%と約3組に1組が離婚しているという計算です。しかも婚姻が減って離婚が増えています。周りでも離婚する方が増えているのも実感しているのではないでしょうか。
親が不仲でも愛情さえあればイメージは良い
例え親が不仲でも離婚をしても、きちんと子供に愛情を注いでいる場合はネガティブばかりではありません。ポジティブな部分としてきちんと子供には伝わります。
親が不仲でも子どもにはしっかりと愛情を注いであげていれば子どもへの影響は少なくなります。親からの愛情を得られない子どもは、他人を愛する事ができなくなってしまう可能性が高いです。
自分が愛情を注がれていないと、どうやって愛情を注いでいいかわからなくなってしまうのです。依存傾向に陥ってしまう場合もあります。また、子どもがいるから不仲でも離婚しないという考えは子どもにとっては負担以外の何ものでもありませんので注意してください。
愛情の注ぎ方が分かれば、例え離婚して片親でも子供は悪いイメージばかりではありません。子供の為に離婚をしないというのはいい訳であり、離婚したくても我慢している場合は子供へ悪い影響が付き纏います。愛情を注ぐことを忘れずにいれば、離婚しても良いのです。そうすることで子供への負担を最小限に留めることが出来るからです。
親が不仲だった場合は周りを冷静に見ること
親が不仲だった場合は、良いお手本がありません。そうすると基本的な考え方が母親・父親のイメージだけで固められてしまいます。そうならないために、冷静に客観的に物事を考えることが大事です。本当に母親・父親の言っている事は正しいのかどうか、母親の「男はこうあるべき」、父親の「女はこうあるべき」に囚われずに、冷静に考えることが大事です。
悪いところばかりをあら捜しするのではなく、良いところを探して母親を1人の女性、父親を1人の男性と見ることが大事です。
1番良い方法は、仲の悪い夫婦を手本にするのではなく、仲の良い仲良し夫婦をお手本にしましょう。そうすることでどのような幸せのビジョンがあるのか、今後どういったことが幸せかということが描ける可能性が出てきます。
それらを考えてみて、結婚をしたいのか、結婚をしたくないのか、正解はありませんので自分の生き方を探していきましょう。