高齢者宅には必ず「ドアホン」が防犯上必須な理由について

年を取った両親の家で注意することは何だろうか。「手すり」や「段差」を無くすバリアフリーだろうか?それとも定期的な検診や「認知機能の診断」だろうか?確かにどちらもとても大事な事だが、近年問題になっているのは高齢者を狙った犯罪である。

高齢者を狙った犯罪が多いのはなぜか

高齢者を狙った犯罪は例えば「還付金詐欺」「マルチ商法」「訪問販売」「振り込め詐欺」など考えればいくらでも出てきている。それは判断能力が鈍り、身体能力も非力になってくるからであり、特に一人暮らしのお年寄りがターゲットにされやすい。

「オレオレ詐欺」や「カード詐欺」などは自宅に押しかけて、言葉巧みに騙そうとしたくさんの被害者が出ているが、未然に防ぐ・又は被害にあいにくくするには「玄関」で食い止める必要がある。

玄関で防ぐ「ドアホン」の役割

「ピンポーン」とチャイムが鳴って「はーい」と出てしまえばそれで騙される可能性が高くなる。そこで玄関に「ドアホン」を付ける必要がある。

ドアホンとは家の中にいながら「玄関」の様子を探ることが出来、性能の良い物なら「録画機能」を搭載しているものもある。

たまたまテレビを見ていると年末の12月31日、80代の男性が1人で暮らしている家に男が押し入り男性を縛って現金を盗むという事件が報道されていた。

ここで重要なのは「なぜ玄関を開けたのか?」だ。報道によると宅配便だと思って玄関を開けたら成りすましていた泥棒だったというのだ。つまり、音声だけを信じて扉を開けたのだ。

ではこれが画面に映っている「野球帽」に「サングラス」をし「マスク」もして「大きなリュックを背負っている」こんな人物が「宅配です」と言っていたらどうだろうか。怪しさ満点である、佐川急便やヤマト運輸、郵便局といったいつも持ってきてくれる運ちゃんならこんな格好は断じてしない。

訪問者の人相や風体を確認できるし、カメラがあると泥棒側も慎重になったり無いところを狙うなど防犯対策となる。

さらに録画機能があればそれが証拠となり犯人検挙に繋がることもあり、防犯ビデオとして公開したりもできる。セキュリティーの高いアパートやマンションには「ドアホン」「モニターフォン」が元から備え付けてあったり、防犯カメラが付いているところも多い。では全ての住宅に付けることができるのだろうか。

持ち家だけでなく賃貸でも付けれないことも無い

持ち家の戸建の場合は簡単だ、ホームセンターで購入し付けてもらったりするのが最も早い。家電量販店でも防犯コーナーがあり、1~2万円から販売されている。地方の場合はネット通販や近くの工務店に聞いてみればほとんどのところで手に入るだろう。

しかし「賃貸」のアパートやマンションの場合はどうだろうか。「オートロック」が付いていても「モニター無し」の部屋も多く、オートロックが付いていない部屋もある。そんな時は後付できるタイプも売っている。

いわゆるドアの上の隙間に引っ掛けて固定させるものであり、インターフォンと連動はしていないが後付で大抵の家でつけることが可能だ。しかし勝手に付けると大家さんに不信がられることもあるので、防犯のために設置していいか?と一言大家・もしくは管理会社に確認すると確実だろう。

宅配ボックスがあれば宅配業者に成りすましてると強い

高齢者はうかつにドアを開けてはいけない、という人がいる。それは相手が宅配業者かどうか判断付かない場合があるからだ。そこで宅配ボックスがあれば心強い、商品であれば直接対応せずとも宅配ボックスへ入れてくれるからだ。もし宅配ボックスが満タンでも、不在表は入れてくれるはずだ。入れなければ怪しい訪問販売や押し売りだと判断できる。

自分で注文した覚えの無い宅配便は、とりあえず「居留守」を使ってから不在票を確認した方が安全なのだ。お金が発生するものでなければ入れていく、つまり代引きの注文以外は宅配ボックスへ入れてくれるし、きちんとした注文品や見知らぬ贈り物でも○○さんからの贈り物と書いて不在表をポストへ投函してくれる。

配達員だけではない、たくさんの成りすまし

高齢者宅へ多いのが配達員の成りすましだけではない。銀行や市役所、警察なんていうのもある。こうなってくると何も信用できなくなってくるが、「ドアホン」「モニターホン」をつけることで目視で確認が出来、録画も出来れば被害にあったときも心強い。更に映像で確認が出来れば居留守を使ったり、出ないという選択肢も相手を見て取れるのだ。

これがただの「ピンポーン」だけでは若者でもどうすればいいか分からない。高齢者の親や親戚がいる場合は録画機能のある「ドアホン」「モニターホン」を検討すべきなのだ。