マジックミラーは魔法のガラスなのか?

テレビを見ていると、警察の取調べで外から関係者が見ているという場面があります。中からは見えないですが、外からは良く見えるというマジックな鏡なのですが、一体どういう仕掛けなのでしょうか。魔法ではなくシンプルな仕組みで構築されているのです。見えないというのは気のせいなのです。

マジックミラーと鏡の違い

鏡はそのまま自分の姿を見ることが出来ます、物が反射して映っています。鏡の奥は見ることが出来ません。

それに対してマジックミラーは、マジックミラーの後ろから鏡越しに中を見ることは出来ますが、中から鏡の奥を見ることが出来ません。中からは普通の鏡として見えます。

「すだれ」と似ている

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夏場は「すだれ」を窓際にかけている家があります。これをしていると、昼間と夜で外と中の見え方が異なります。昼間の場合は、外が明るいので中の様子は見えません。逆に中からは外の様子が良く見えます。夜の場合は、部屋の中が明るくて外が暗くなるので、外から中が良く見えますが、中から外は見えません。

つまり明るさに差があることで、見え方を極端に逆転させているという事です。実はマジックミラーもこれと似ていて、取調室も部屋の明るさを双方逆にしてみると、取調室から外の見ている人がはっきり見えてしまうのです。その際は外にいる人は、取調室の中の人が見えなくなります。

これを応用した手品グッズが売られています、人の目の死角を利用して楽しませるマジックなのです。

マジックミラーだと見破れる?

テレビ番組で芸人や芸能人が中で何かをしていて、外から見ているという場面があります。もしあなたが中にいてマジックミラーをしかけられた可能性がある場合、部屋の明るさを消してみましょう。外で少しでも明かりがあれば置いてある鏡の違和感に気付くはずです。

もう1つは指で実際にそのミラーを触ってみることです。そうすると通常の鏡の場合は、触った指先と映った指先の間に、隙間が出来ます。触っても鏡の中の自分の指先がくっつくことはないのです。

それに対してマジックミラーを指先で触ると、何と指先がくっついてしまいます。表面に特殊なフィルムが貼っているので、フィルムと指がくっついてしまうのです。通常の鏡は厚いので、厚さの分だけ指が離れています。

都会のオフィスビルに行くと、全面ガラス張りのビルに出くわします。反射すると眩しいですよね。全て反射していて鏡のような建物ですが、実はそれもマジックミラーで出来ていることが多くあります。

昼間は鏡のようにオフィスの中が見えなくても、夜になって中が明るかったりすると丸見えになっているという可能性もあります。そう聞くと今度から建物を見る目も変わってくるのではないでしょうか。