昔は井戸水がよく売れていた、その理由とは

蛇口をひねれば水は出ますが、最近は飲む人が減ってきました。カルキ臭いという人や健康面で不安があるという人もいます。昔は家に井戸がある方も多く、井戸水を生活用水として使っていました。水というのはそれだけ貴重なもので、海外へ行けばありがたみが分かるといわれているほどです。

水道水は安全か?

日本の水は世界でも有数の安全といえるほどのレベルに達しています。それは厚生労働省が定めた厳しい条件をクリアしているからです。

参考:水質基準項目と基準値(51項目)

細菌の量や化合物などの基準が明確であり、通常は水道水は飲んでも問題は無いのです。ミネラルウォーターやウォーターサーバーで入れた水と比べてみても味が分かる人は少ないでしょう。

しかし水道水には危険な一面もあります。それは水道水は安全でも、水道管が安全とは限らないという事です。赤錆など錆びてきている管を通っているので本当に安全化といわれれば怪しくなります。法定耐用年数の40年を超えて使われている水道管も多く、改修が追いつかない状況です。

そして殺菌する為に塩素などを使用しているわけですが、この塩素に対して安全ではない、疾患などの原因になるかもしれないと言っている学者もいるほどです。それほど口に入れるものだから皆敏感になるのです。

江戸時代も皆敏感だった

江戸時代の頃でも、水の売り子というものが存在しました。井戸水から汲んで飲めばいいのですが、整備されていないところでは水は貴重な資源となります。ということは商売にもなるわけで、売る人もいれば買う人もいるのです。整備されていない地域では、飲み水を確保するのもやっとですから生きる為に買っていたと言っても過言ではありませんでした。

さおだけ~とか、焼き芋~のように、自宅の近くまで水を売り歩く商売人が増えたのもこの頃です。六甲の美味しい水やアンデス山脈のなどのように、山から汲んできた新鮮な水もあったそうで、水は水屋でという専門家に依頼していたのです。

水道水が引かれるようになるまで、明治に入ってからも購入している方もいました。今でも水道水に不安がある方は、ミネラルウオーターがスーパーやコンビニで売られていますし、浄水器を取り付けている方もいます。もちろん水道水より割高になるのは目に見えていますが、様々な弊害を取り除ける利点もあるので人気を集めています。

地域によっては水道水が売られている

限定販売などで地域の水道水として、水が売られています。例えばさっぽろの「さっぽろの水」であったり、「小樽の水」であったりします。中身の原材料は水道水です、水道水の美味しさをアピールする為に作られたそうです。

水道水とペットボトルのミネラルウォーターのどちらが安全かは一概に言えません。しかし実際に口に入れるものですから、少しでも不純物が入っていない安全な水を使いたいと国民全員が思っているのではないでしょうか。