枯山水とゲームと指輪、意外な共通点とは?

枯山水というのをご存知ですか?京都や奈良などにあるお寺でお馴染みの光景、日本庭園の1つの洋式です。まるで水が落ちた水辺のように綺麗な模様が芸術を表現しています。それが今の現在では、ゲームや指輪にまで表現が波及してきているというのです。これは一体どういう事なのでしょうか。

枯山水(かれさんすい・かれせんずい)とは?

簡単に言うと「庭に水が無い」ということです。庭には石や砂・砂利が敷き詰められていますよね、それを使ってまるで水が流れているかのように表現している庭園様式の事を言います。
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普通は水のある場所を選んで庭園は作られるものでした。しかしこの枯山水が考えられてからは、水が無い場所でも庭園を作られるようになったのです。

似た言い方として「乾山水」「唐山水」「フルセンスイ」「枯水形」「から泉水」「コセンスイ」などとよばれることもあります。ちなみに英語では「Dry landscape」と訳されるようです。

枯山水ボードゲームとは?

どうやら巷では枯山水を扱った「ボードゲーム」が存在するようです。禅僧になって、美しい枯山水を作ることが目的のゲームです。2~4人で対戦し、1時間~1時間半の対戦時間とのこと。
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出典:枯山水 New Games Order, LLC.
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簡単に流れを説明すると、徳を集めて綺麗な枯山水を完成させようぜ!ということらしいです。

作庭家:夢窓疎石(むそうそせき)・善阿弥(ぜんあみ)・雪舟(せっしゅう)・千利休(せんのりきゅう)・賢庭(けんてい)・小堀遠州(こぼりえんしゅう)・金森宗和(かなもりそうわ)・石川丈山(いしかわじょうざん)・重森三玲(しげもりりみれい)の9種です。

名庭園:西芳寺(さいほうじ)・龍安寺(りょうあんじ)・南禅寺(なんぜんじ)・大仙院(だいせんいん)・金地院(こんちいん)・東福寺(とうふくじ)・圓徳院(えんとくいん)・瑞峯院(ずいほういん)・頼久寺(らいきゅうじ)・光明院(こうみょういん)・龍源院(りょうげんいん)・円通寺(えんつうじ)・龍吟庵(りょうぎんあん)・天授庵(てんじゅあん)の14種です。

それぞれカードやタイルとしてカード化されており、ボードゲームと同じで1マスずつ進めていきます。それぞれ配置し、得点として加算されます。勝利点数が高い人が勝ちとなります。

昔のわび・さびを懐かしみ、ゲームをしてみるのも面白そうです。

指輪で模様を作ろう?

まるで現代の枯山水のように、こちらは逆に水で模様を表現しています。
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出典:atelier-opa

世界初!シルバーの指輪「ファウンテンリング」で、蝶やクモのかたちの噴水を作ろう。

指輪に水を垂らすことによって、その跳ね返りでデザインを表現するというものです。発想が斬新で面白いです。模様はチョウやクモなど、生き物を表現しまるで噴水のアトラクションでも置いてあるかのような雰囲気を醸し出してくれます。
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出典:現代の枯山水! 水に当てると蝶とクモの形をした噴水が出現する指輪

この噴水が出現する仕組みを簡単に説明すると、ジュエリーのデザインの突起が跳ね返る水膜の邪魔をし、その部分の膜がくびれ、結果的に意図する「蝶」や「クモ」の形になるというぐあいです。

今後はいろんなデザインや表現にもチャレンジするそうで、トンボ・桜・アラベスクを検討しているそうです。1万~2万円で作成できるとのこと、現代の枯山水を感じて欲しい作品に仕上がっているそうです。
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出典:atelier-opa

ただし指輪としての実用度は怪しいです。鋭利にとがっているので子供が触ると危ないですし、あくまで面白い噴水が作れるアイテム、と考えてはいかがでしょうか。

一定の太さの水道があれば作れるそうで、じょうろやパイプから出る水を上手く上から流して表現できます。ゴム型から、シルバー925を使って鋳造し職人による磨き作業があるため、1つ当たりの作成には時間がかかるそうです。イベント会場やオブジェとして、様々なシーンで活躍できそうなデザインです。