テレビ番組の「悪質なドッキリ」を辞めるべき理由と、2次被害について

テレビ番組のバラエティで「ドッキリ」が人気です。日本では芸人や芸能人が驚かされて慌てる様子やどういった反応をするのか、を見るのが面白いと評判だからです。海外でも壮大なスケールのドッキリもあり、神回と呼ばれたり動画サイトやネタサイトでも多数取り上げられています。しかし一歩間違うと「とんでもない事態」を招く可能性もあるのです。

ドッキリにも種類がたくさんある

もちろん純粋に面白いのもあれば、悪質になってしまうものなど「ドッキリ」には様々な種類があります。

・偽の番組
・寝起きドッキリ
・爆破や驚かせドッキリ
・心霊現象
・ビリビリ電流
・恋愛物

可愛いものもあればやりすぎなものもありますが、多くはまだ許容できる範囲です。しかし度を越えたものは法律に触れる可能性もあるのです。

犯罪の濡れ衣と偽警察官

例えばドッキリ番組で芸人や芸能人が「万引きした」と「偽のGメン」と「嘘の罪」で犯人と決められて拘束される場合があります。身体的・精神的ストレスは相当なものですし、不当に長期間拘束されると監禁罪・名誉毀損などに該当するかもしれません。

その際に「偽警察官」を装っている場合は軽犯罪法にも当たる可能性も無いともいいきれません。警察官ではないのに警察官だと偽って連れ去るという犯罪も聞かれます、許していい事ではないのは明らかです。

もしツイッターやフェイスブックで拡散されたら?

芸能人が逮捕されたという偽ドッキリの場合、近くで見ていた方が「○○が逮捕された!警察官に連れて行かれた!」とSNSで投稿した場合どうなるのでしょうか。

写真つきで証拠もあれば、あっという間に拡散されて信じてしまう方も多いのではないでしょうか。実際にオンエアされるのは編集もあるのでかなり後ですし、ドッキリと知らないままずっと時がたつかもしれません。

本人は何も悪くないにもかかわらず風評被害が増えてしまうと「営業妨害」となり今後の仕事や活動に影響を及ぼします。面白いという理由で、特に街中でこのようなドッキリはすべきではないのではないでしょうか。

ドッキリ番組で「無実の罪」の人を笑えるのか?

現実問題に考えて「冤罪」というものは痴漢も含めてたくさん存在します。人が無実の罪で陥れられて笑いに持っていくというのも、ドッキリの質やセンスとしてはいかがなものかという世論もあります。

不愉快で喜ぶ人がいないドッキリは番組としてもよくありません。どうせやるなら「サプライズパーティー」のように誕生日を祝ったり、そのような嬉しいドッキリなら本人も歓迎ではないでしょうか。自尊心が傷つけられたり、ブラックジョークにしてもやりすぎなものは一歩間違えば、乱闘や取り返しの付かない事態に陥る可能性もあります。

自分の子供が連れ去られたり、襲われるのはドッキリでも許すことはできませんよね。確かに規制が多くなれば番組は面白くなくなりますが、センスの良いそのような番組を考えるのが「プロの番組プロデューサー」という仕事だといえます。