日本では料理やお菓子にジャガイモがたくさん使用され、子供にもポテトなどは特に人気のある食べ物です。安心して食べられるのは「きちんとした製品が出回っている」からであり、知識のある人が調理しているためです。しかし家庭菜園や学校での野菜の栽培は、知識不足の方や栽培を疎かにしていたりと、結果として毒素を取り除かないまま食べてしまう原因となるのです。コレを防ぐにはどうすれば良いのでしょうか。
目次
ジャガイモのソラニンについて
ジャガイモには「ソラニン」という食べると食中毒になる毒素が芽や緑色の部分にあり、栽培時・調理時には注意する必要があります。特に専門農家でない家庭菜園では、毒素の割合がより多くなってしまう育て方になりやすいのです。農林水産省に毒素の除去の仕方についての解説が出ています。
1) ジャガイモの芽を根元を含めて完全に取り除く(多少皮より内側の部分も含めて多めに除く)
2) ジャガイモの皮をむく。特に、緑色になっているジャガイモは、皮を深くむく(皮より内側の部分も含めて緑色になっている部分は全て除く)
出典:農林水産省
問題となる箇所は「芽」だけではなく、「皮」も重要です。光に当たっていた場合は、茶色ではなく緑色に変色しその部分も食べてはいけないからです。個体は少ないですが、極端に小さいジャガイモは分かりにくく、生育も不十分なので注意しましょう。
小学校で野菜栽培は実は多い
花壇に観賞用の花だけでなく、直接口に入れる「野菜」や今回の「ジャガイモ」の種芋を植えて育てているところがあります。間引きが不十分になったり、天候や世話が疎かになると「状態の悪い」ジャガイモが出来上がります。
それらを誤って食べてしまうと、嘔吐や吐き気、めまいに頭痛といった様々な症状が出るのですぐにお医者さんに診てもらわなければなりません。お子さんがいる場合は、ジャガイモを食べて頭が痛くなったり気持ち悪くなった場合は「大人の方にすぐに言う」ように伝えておくべきです。
なぜ小学校でジャガイモによる「食中毒」が起こるのか?
最も考えられる原因としては「先生の監督不行き届き」です。きちんと生徒を見て注意喚起していれば未然に防げたはずです。確認を怠ったまま調理したのが原因です。
農家の場合はきちんと皮に光が当たらないように「工夫」がされています。しかし学校の場合は、先生も指導はしますが子供達同士で栽培体験として行う場合が多く、いわゆる「手抜き」の栽培となります。そのため、皮への土かけが不十分となり緑色に変色してしまうのです。
意外と知らない「未成熟」芋の毒性について
ジャガイモの芽に毒性があるのは誰でも知っている周知の事実ですが、未成熟の極端に小さいジャガイモには、全体的にソラニンを多く含んでいる事があります。その大きさとしては2セントとか3センチといったとても軽いもので、そのようなものは食べてはいけません。
小さいものでも絶対に食べれないという事ではないのですが、緑色の部分や芽の部分が分かりにくく除去が難しいからです。もったいないですが廃棄するべきです。
スーパーで買う場合と保存方法について
スーパーでジャガイモが販売されていますが、芽の状態や緑色に変色していないか、まとめて袋などで売られている場合は中に極端に小さいものがないか確認しましょう。
そして自宅に持って変えるとすぐに「日のあたる場所」から離して冷暗所などの涼しくて暗い場所で保管するようにします。もちろん放置しておくと状態が悪くなるので、できるだけ早めに食べるようにも心がけてください。