今や一家に1台は必ずある電子レンジですが、中の温めている様子が見えにくい網が張られています。実はこの網は、氷を電子レンジで加熱した時の結果と密接な関係があるのです。一体どういう事なのでしょうか。
電子レンジの網の正体について
電子レンジ(英語ではmicrowave)とは、食べ物や飲み物を温めるほかに、調理をしてケーキを作ったりパンやグラタンなど様々な料理をすることが出来ます。肉や魚の旨みを引き出す電子レンジや、加熱水蒸気を利用するものや室内で2段に分かれているものなど、パワーアップしてきました。オーブンとして、焼き物・蒸し物・揚げ物など油を使わないノンフライも調理が簡単になっています。
しかし今も昔も変わらない事として、電子レンジの中身が見える「窓」の部分にはうっすらと網のようにデザインされているということです。これは一体どういう役割りを果たすのでしょうか。
電子レンジを英語で言うと、マイクロウェーブですがこのマイクロ波が関係しています。電子レンジ使用反対派がいるのにもここが関係していると言われていますが、マイクロ波を遮断する為に窓に網のようなデザインが施されています。
ガラス扉の内側についている金属製の網にある.波は一般的にその波長よりも小さな穴を通りぬけられないという特性を持っている.そのため,電子レンジのマイクロ波の波長である約12cm(図2を参考に)よりも小さな穴のあいた網をはさむと,マイクロ波は電子レンジの外に出ることができなくなるのである.このようにして,われわれの健康も守られているのである
透明にするとマイクロ波が、外に出てきて人体に有害な影響を与える可能性があるとのことです。その波長が漏れでないように網のようなデザインが張られているのです。
電子レンジで氷を温めるとどうなるのか?
冷めたご飯に、冷たい牛乳にと何でも温かめてくれる電子レンジですが、温め切れないものが存在します。それが「氷」です。氷と聞くと冷たいものなのですぐに溶けていきそうな気もしますが、なぜなのでしょうか。
先ほど上記でマイクロ波の話をしましたが、マイクロ波というものは水分に反応して温めることができる機能です。氷には水分がありません、正確には水分を凍らした状態の別のものとなります。
電子レンジに使用されているマイクロ波(2450MHz)は、水分に対して非常に発熱性が高いという特徴があります。水は氷に比べて、約8000倍も加熱されやすいのです。固く凍っている氷は、電子レンジに入れても加熱されにくく、とけにくいわけです。
確かに水の温度は上げることが出来る電子レンジですが、氷は溶けることはありません。確かにマイクロ波が集中して当たったような場所は、わずかに氷が溶ける時もあります。
では冷凍食品を溶かすにはどうすれば良いのでしょうか。自宅では自然解凍や電子レンジの「解凍」を用います。しかし上述したように氷や凍っているものはほとんど溶けません、マイクロ波にスチーム機能をプラスすることで氷を溶かしているのです。
外食産業などの企業では「高周波解凍機」という素早く解凍する機械も存在します。冷凍で納品した食材はこの機械を使って、調理しやすいように解凍されているのです。
意外と困る電子レンジの処分方法について
電子レンジは小型家電リサイクル法の対象ではありません。ですので冷蔵庫や洗濯機・テレビのように持っていってもらうことは出来ません。
ではどうすれば良いのでしょうか。これは粗大ゴミとして自治体に回収してもらう方法が一般的です、指定の日に出しておくだけで引き取ってもらえます。もちろん引き取ってもらえる自治体とそうでない自治体があるので、確認は必要です。
他にも不用品を回収してくれる業者を利用する方法があります。しかし中には電子レンジの回収は出来ない、と言われる場合もあります。無料ではなくてお金を出さないといけない有料の場合もあり、事前に確認しておきましょう。
まだ使える場合や比較的新しい場合は、オークションや買取ショップを利用する方法があります。しかし他人に売る場合は保証などは無いですし、買い取りショップまで持ち込む必要があります。うまくいけばお小遣いくらいにはなりますが、あまり期待はしないほうが良いでしょう。