「ハイオク」「レギュラー」「軽油」の違いと燃費向上の真相は?

ガソリンスタンドに行くと必ずあるガソリンの種類が「ハイオク」「レギュラー」「軽油」の3種類です。原付から中型・大型バイクや自動車・コンパクトカー・セダンや高級外車やスポーツ車まで様々な車種が訪れます。もちろんタンクローリーやトラック、パトカーや救急車・消防車もガソリンスタンドで入れています。ではどれに何を入れればよいのでしょうか、この3種類の本当の違いは何でしょうか?

ハイオクとは?

3種類の中で1番値段が高いのが「ハイオク」ガソリンです。ハイオクのガソリンが他と異なる点は、「オクタン価」です。オクタン価とは、ノッキングの起こしやすさを示す指標です。レギュラーガソリンが89以上と規定されていますが、ハイオクガソリンは96以上と規定されています。この数値が高ければ高いほど、ガソリンの燃焼パワーが引き出しやすく効率的に自動車内部のピストンを動かすことが出来ます

ハイオクガソリンには洗浄剤などエンジンを綺麗にする効果が入っています。しかしどの程度効果があるかはほとんど分からないレベルと言われています。

ベンツやBMWでもハイオク車は存在しますが、高級車に分類されます。国産メーカーのハイオク車は、日産でフェアレディZ(FAIRLADY Z)やGTRなどのスポーツカータイプ、ニスモ(nismo)のマーチ・ジュークもハイオクです。トヨタの86(ハチロク)や、スズキのスイフトスポーツ・三菱ではランサーエボリューションといったスポーツ系もハイオクです。スバルはレガシーや86の兄弟BRZ・STIやWRXあたりがそうです。

カッコイイスポーツタイプは軒並みハイオク仕様です。意外と周りに見かけないと思っても車種を聞けば知っているくらいハイオク車は増えています。

レギュラーとは?

日本で1番使われているガソリンで、ほとんどの国産車はセダン・スポーツ・コンパクト・軽自動車問わずレギュラーガソリンを使っています。レギュラーガソリンかハイオクガソリンのどちらの車かは、給油口の内側を見ると判断できます。

軽油とは?

軽油は主に「ディーゼル車」に入れるガソリンです。最近ではクリーンディーゼルと言われ、マツダのデミオ・アテンザ・CX-5が売れています。他にも三菱のデリカD5やパジェロ・ミニクーパーなどもディーゼルで、トヨタのランドクルーザーやボルボ・ジャガーでもディーゼル車が存在します。

トラックでは主流だったディーゼル車ですが、力強いパワフルさと同じクラスの自動車と比べて熱効率がいいので燃費がよい傾向があります。レギュラーガソリン車に比べてCO2の排出も少なく、地球温暖化にも貢献します。

昔のディーゼル車は排気ガスが汚染の元となっており、規制が強くほとんどの自動車が搭載しませんでした。しかし新技術によりクリーンディーゼルとなり、基準値をクリアしガソリン車とほぼ同等の環境基準となったことから対象車が増えています。

ハイオクに安いレギュラーガソリン入れるとどうなる?

答えは入れれないことは無いが、性能をきっちり発揮できないということです。

ハイオク仕様車は、ハイオクガソリンを使用した時にエンジン本来の性能が発揮できるように設計されています。
大部分のハイオク仕様車は、レギュラーガソリンを使用してもエンジンの損傷等の不具合は生じないように設計されていますが、エンジンの性能を十分に引き出すことはできませんので、ハイオクガソリンの使用をおすすめします。

出典:昭和シェル石油

スズキのスイフトスポーツの公式サイトにもこのような記述があります。

スイフトスポーツには、無鉛プレミアムガソリンを使用してください。万一、無鉛プレミアムガソリンが入手できないときは、一時的に無鉛レギュラーガソリンを使用することができますが、継続的な使用はエンジンに悪影響をあたえるおそれがあります。

出典:SWIFT SPORT SUZUKI

無鉛プレミアムガソリンとは「ハイオクガソリン」のことで、無鉛レギュラーガソリンとは「レギュラーガソリン」のことです。どうしてもハイオクが調達できない事態に陥った場合は、レギュラーを入れて使用することはできるが、壊れたり不具合が出ても知らないよということです。

レギュラー車に高いハイオクガソリンを入れるとどうなるの?

基本的にハイオクガソリンは、レギュラーガソリン+アルファですので、問題なく動きます。ハイオクは洗浄剤が入っているので、エンジン内部を少しだけ綺麗にしてくれますが燃費については変わらないでしょう。

軽油だけは全く違う

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昔は軽自動車で軽油なんていう間違った認識をする方がいましたが、レギュラーとハイオクは同じような構造の為動かないことは無く、激しい拒絶反応は起こりません。

しかし軽油だけは全く別物で、「軽油」と「ハイオク・レギュラー」は動かないばかりかエンジンが停止し黒煙が吹き出し再起不能となる可能性があります。壊れないまでも高額な修理費用が発生したり、分解が必要になったりと危険です。

万が一間違ってガソリン車に軽油を入れた場合

すぐにタンクから抜いてタンク内を綺麗に洗浄しましょう。そして通常通りのガソリンを補給するだけで済みます。タンクの洗浄などは専門業者(ガソリンスタンドスタッフ等)にお願いすることになるので、2~3万円かかる場合がほとんどです。万が一、洗浄してもかエンジンがからないようなら、オーバーホール(分解)や修理が必要で、ビックリするくらいの高額な費用がかかります。最低でも20~30万は覚悟しなければなりません。

ガソリンスタンドでは入れ間違わないように、大きな文字で赤色や黄色で書かれています。寝ぼけてたので間違ったでは済まないので、きちんと意識してみるようにしましょう。