夏の風物詩と言えば「セミ」ですが、セミは「ミーンミーン」と鳴きます。そして鳴くのは夏の朝から夕方にかけてのみ、夜の暗くなる時間帯には静かになります。しかし室内にいても、夜に散歩しても特に気になる鳴き声が「ジーッ」という鳴き声です。耳鳴りのようにずっと鳴いているこの音、一体何が鳴いているのでしょうか。
実際にどんな虫かは中々見れない
何の昆虫が鳴いているのでしょうか、昼間だったら確認しに行けば良いですが夜の場合は暗闇の茂みに入っていく事になり勇気がいります。夏場は蚊も多く、刺されないようにするには虫除けや蚊避けのアイテムも必要になりますし、暗い夜は特に探すのが一苦労です。
鳴く虫は実は結構多い・・・
似ている鳴き声も多く、消去法で考えていくと該当の昆虫にたどり着きます。よく言われているのが、「コオロギ」「オケラ」「鈴虫」「ミミズ」などです。
1:コオロギ
アオマツムシというコオロギの一種が「リリリリリ」という鳴き声をします。外来種でメスは緑色、オスは褐色の色をしています。比較的高い声で鳴き、2~3センチあります。
2:オケラ
地中の中で生活していて、前足がモグラみたいでキモカワイイといわれることが多いです。茶色で3センチ程あり、本来はケラと呼ばれます。「ジー」「ビー」と地中から鳴くため、ミミズが鳴いていると勘違いされることが多くあります。この「地中」というのが判断するためのポイントになります。
3:鈴虫
鈴虫はマツムシとも呼ばれます。体長は2~3センチで「チンチロリン」と鳴きます。人気の為ホームセンターや昆虫専門ショップで販売されることもありますが、最近は個体が少なくなっているようです。
4:ミミズ
実はミミズには発生期間がなく、音を出すことが出来ません。外でジーッと鳴っているのを聞くと、年配の方は「あ、ミミズが鳴いている」とよく言われますが、それは誤解なのです。ミミズが音を出すのは、食事の最中だけです。
では何が鳴いているのか?
答えは「クビキリギス」です。春から夏にかけて鳴く昆虫で、まるで電圧のように「ジーーー」とか「ビーーー」という音がします。
よくオケラと間違われることが多いですが、オケラは地中で、クビキリギスは地上で生活するので土が無いところで鳴いているのはほぼ間違いなくクビキリギスでしょう。ここが判断のポイントです。
どうしてそんな物騒な名前なの?
クビきりと聞くとサラリーマンは怖いですよね。この名前の由来は、首が取れても離さずに噛みつづけるそうで、この名前が付いたそうです。
生息地はイネや草原など草が多い茂みにいます。生息地では見つけにくく見かけませんが、たまに明るいところに飛んできたり、壁につっくついていたりするので、その際に見かけることが出来るのではないでしょうか。