「人間」と「氷」が水に浮く理由は何だろう?

通常の固体は水に沈みます、しかし人間や氷は水に浮くことが可能です。重いものはすぐに沈みそうなものですが、どういう原理になっているのでしょうか。

人間が水に浮く理由とは?

例えば鉄の塊を水の中に入れると沈んでいきます。人間も水の中に歩いていくと底まで足がつきます。実は水に浮くかどうかというのは、重さという考えは関係がありません。ものすごく重くても、物凄く軽くても考え方は同じなのです。

浮力」という言葉があります。お風呂に入って重いものを沈めてみてください。子供の力でも簡単に持ち上げることが出来ます、これは浮力が手助けしてくれるからであって人間でも軽々と持ち上げることが出来るのです。
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出典:水に浮くもの、沈むもの

水の中に物を入れると、その物が水を押しのけて水の中に入ります。その押しのけた量を浮力と言います。質量が大きければ大きいほど浮力も大きくなるという事です。

氷が水に浮く理由とは?

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ジュースを飲むときに氷を入れると、より一層おいしく感じます。しかし重いはずの氷を入れても氷は簡単に浮いています。これは前述したように浮力が関係しています。どういうことでしょうか。

同じ重さで体積が違う場合、大きい体積の方が軽いということになります。その重さと体積の比較を比重といい、4℃の水の比重を1として考えます。氷の比重は0.92と水より小さい数字になります。

氷の方が水より比重が軽いため、水の上に浮くというのです。

固体になった方が比重が軽くなる物質は水だけです。他の物質は冷えて重くなった状態の物が集まる下の方から凍ります。冷えた水は表面から凍り、底の方は最も重い4℃の液体のままなので、海は表面を氷でカバーされてもその下で生命が息づき、進化したと考えられます。水が豊富にあるからこそ、地球には生命が誕生できたのです。

出典:氷が水に浮くのはなぜ?

固体で液体より軽くなるのは水だけで、非常に珍しい仕組みだそうです。少し分かりにくいですね、もう少し分かりやすくいうと下記のようになります。

氷は、水分子が規則正しく並び、ずいぶんすきまが多い構造をしています。
どんな物質でも、液体のときは分子がばらばらに並んでいて、固体になると規則正しく並ぶという性質があります。しかし、水以外の物質は、固体になったとき、もっとぎっしりつまった状態で並び、ばらばらに並んだ液体より重くなります。

出典:名古屋市科学館

水が凍ったときに、水の分子同士がくっつくのですがその分子の間にすきまが出来ます。その隙間の分だけ、質量が少なくなり水より軽くなるという事なのです。氷って不思議な物体ですよね。

氷は0度で必ず凍るのはウソ?

水は0度で凍るはずですが、実は状況によってはマイナス40度でも凍らないこともあります。波風が立たない、振動が起こらない場所では簡単には凍りません。

水というのは、実をいうと0度では凍らないのだそうです。
水道水などの普通の水は、中に含まれる様々な不純物が刺激となって、0度で凍ってしまいます。

ところが、その「刺激」がまったくない状態で凍らせた水(具体的にいうと、まったく衝撃を与えずに冷やした純水)は、「刺激」がないので-40度くらいまで凍らないのだそうです。

出典:過冷却水とは?

刺激が少しでもあれば低い温度でもすぐに凍り、刺激が無ければマイナス40度位まで平気で凍りません。