冷たい温泉は美肌と疲労回復に良いが、冷やしすぎは禁物

寒い日は温泉に浸かって体を温めよう、普通はそんなイメージを持っている方がほとんどです。しかし冷たい温泉という、入ればブルっときそうな温度で入れる場所がいくつも存在します。少し注意をすれば体にとって良い事が多くて、温泉中級者以上向きではないでしょうか。

冷たい場合は温泉って言えるのか?

日本には温泉法というものがあります。簡単に説明すると、地中から出てきた温かい水や、水蒸気やガスで温度が25度以上のものか、鉱水1キロあたりで定められた以上の物質が含まれていればOKということになっています。ということは、一定量以上が含まれていれば何℃でもいいということになります。

冷たい温泉って入れるの?

25度以下になるとお風呂の温度で想像するだけでも寒いですよね。修行かバツゲームかと思うほど体感温度がきついですが、夏場の暑い日にはもってこいではないでしょうか。

では実際の温泉ではどのように説明しているのでしょうか、冷たい温泉に入るにはコツがあり、それをきちんとした手順として理解する必要があります。

最初の1~2分間は大変冷たく皮膚に刺激を感じますが、これは含有薬分の関係ですから3分くらい経ちますと刺激を感じなくなります。 それからは各自の体力と忍耐で入浴時間はまちまちですが、ある程度時間が経ちますと中で震えが始まりますので、その時浴槽から上がり、身体を拭かないで別室の暖房室(ストーブ)で充分あぶりこみ暖をとってください。これは医学的にも大変効果のある療養法だといわれております。

出典:九重“夢”温泉郷

震えてきたら暖房で段を取る必要があるそうで、そのまま浸かるのではなくきちんと出る必要があります。確かにずっと冷たいところに入っていたら風邪を引いてしまいます。

冷たい温泉はどう体に良いのか

温かい温泉に入ると体が温まり、効能などによって様々な体への良い効果が期待できます。では冷たい温泉の場合はどうなっているのでしょうか、実際の温泉の公式サイトを見て確認してみましょう。

冷浴1分、温浴1分を11回繰り返すことにより、交感神経と副交感神経を刺激し、体内リズムを整えます。通常の交互浴の冷浴は水風呂に入りますが、灘温泉では源泉を冷浴として行えます。

通常、冷温交互浴の冷浴は水風呂に入りますが、灘温泉では、ひんやりぬるめの源泉を冷浴として行えます。水風呂より温度差がないので、初心者向きです。冷浴も温浴も温泉成分効果で、より健康的に!

出典:灘温泉

冷たい温泉と温かい温泉を交互に入ることで、体内リズムに良い影響が生まれるとの事。疲労回復や美肌効果もあるそうですが、食後1時間以上経過してから行う必要があったり、初心者は夏から始めるなど注意する必要もあるようです。

古くから冷泉の湯治場として有名な寒の地獄温泉唯一の旅館です。ゆるめの冷泉と温泉2つの浴槽が備わる男女日替わりの切石・檜風呂のほか、3つの家族湯で楽しめます。

出典:九重“夢”温泉郷

冷水で話題の地獄温泉です。温度は摂氏13度~14度だそうで、水虫、田虫、皮膚病一切 、慢性関節リューマチ、神経痛、神経炎、胃腸病、糖尿病などの効能と書かれています。

冷たい温泉がきつそうなら、ぬるめの温泉で

いきなり冷たい温泉は敷居が高いと思う場合は、ぬるめの温泉を謳っているところもあります。

地下から自然湧出する温泉成分100%の天然温泉を掛け流しにしております。お湯の温度は、湯治に最も良いとされる約30℃です。温度は低めのぬる湯ですが、夏の外気温と同じくらい有りますのでさほど冷たくは感じません。

出典:下部温泉

30度の水温で、ぬるま湯となっています。冷たい温泉の前にぬるま湯で挑戦し、そこが無理そうだった場合は冷たい温泉は更に厳しいので温かい温泉に入りましょう。

冷たい温泉は地方に多い

都会でもそういう冷たさを売りにしているところもありますが、やはり寒い地域に多いのが特徴です。地方に行くと景色も綺麗ですし、落ち着いた雰囲気で楽しめる分は山の中にあるような旅館は最適でしょう。

関東周辺ですと、山梨県の信玄の隠し湯として有名な『下部温泉』がおススメです。泉温30度で、温冷反復浴が楽しめる施設があります。また、群馬県の『滝沢温泉』(20度)、『八塩温泉』(15.5度)、『下仁田温泉』(16度)や、新潟県の五頭温泉郷『村杉温泉 長生館』(25.2度)などもいいですよ

出典:R25

25度未満の温泉のことを「冷鉱泉」と呼ぶそうで、話題になっています。全国に17%しかないそうで、かなりの少数派ですが寒さに強い方や、今までにない温泉を探している方はチャレンジしてみるのも面白いのではないでしょうか。