アメリカ全土でキュウリが原因で食中毒になるケースが相次いでいます。日本でも同じようになる可能性も無くはありません。原因と対策、気をつけなければいけない他の食べ物なども見ていきましょう。
キュウリの食中毒
アメリカを中心に食中毒の事件が起こっています。日本でも2014年夏に屋台で出されていた「冷やしキュウリ」による食中毒がニュースになったのは多くの方もご存知のはず。
その際には「腸管出血性大腸菌O157」が原因でした。衛生管理が徹底されていなかったのが原因です。
それもそのはず、「冷やしキュウリ」は保健所の許可が要らない食品なのです。調理が必要なものは保健所の許可が必要で、加工が単純な食品は必要ないのです。ですからこういう食中毒事件が起こります。特に夏場に多く、生ものは露天では控えたほうが良いのかもしれません。ただし今後は、大規模な食中毒が起こった原因から保健所なども指導対象として動いてくるでしょう。
アメリカ全土でキュウリの食中毒
海の向こうのアメリカでも、こういった食中毒事件が起こっています。こちらはO157ではなく、サルモネラ菌の食中毒とのこと。
米全土でキュウリを原因とするサルモネラ菌の食中毒が広がっている。米疾病対策センター(CDC)によると、22日までに確認された患者はわずか1週間で140人増えて558人となった。
では、O157と、サルモレラ菌ではどのように異なるのでしょうか。
食中毒の種類
政府広報オンラインに6種類の食中毒が掲載されています。
1:腸管出血性大腸菌 (O157やO111など)
2:カンピロバクター
3:サルモネラ菌
4:セレウス菌
5:ブドウ球菌
6:ノロウイルス
今回はニュースになった、1番と3番を見てみましょう。
出典:政府広報オンライン
腸管出血性大腸菌 (O157やO111など)
食肉などに付着し、肉を生で食べたり、加熱不十分な肉を食べたりすることによって食中毒を発症します。乳幼児や高齢者などは重症化し、死に至る場合もあります。
サルモネラ菌
牛・豚・鶏などの食肉、卵などが主な原因食品となるほか、ペットやネズミなどによって、食べ物に菌が付着する場合もあります。菌が 付着した食べ物を食べてから半日~2日後ぐらいで、激しい胃腸炎、吐き気、おう吐、腹痛、下痢などの症状が現われます。
どちらも症状が重ければ重症化することが懸念されています。特に抵抗力の弱い子供やお年寄りが食べる際は注意が必要です。
食中毒を防ごう
食中毒を防ぐ方法で一般的な方法は、主に次の3種類です。
1:手を洗うこと
食べる前に石鹸などで手を洗いましょう、料理をする前や肉や魚などを触る前にも綺麗に消毒しましょう。まな板や包丁などでも綺麗に殺菌消毒しないとばい菌が繁殖します。CMなどでも目に見えない雑菌がこんなに・・・と怖い場面が説明されています。
2:保存方法に気をつける
お肉や魚を調理し、余れば冷蔵庫や冷凍庫に保管します。その際にきっちり空気をの入らない密閉容器に入れたり、マイナス15度以下を意識しましょう。雑菌は死なず、少しずつ繁殖するので油断は出来ません、なるべく早めに食べてしまうようにしましょう。
3:きちんと調理する
お肉で生焼けだと心配になりますよね、加熱することによって菌を死滅させることが出来るのでよく焼いて食べるようにしましょう。その際に、フライパンや包丁、お鍋など調理道具も清潔にするようにし火を通すことを心がけてください。
愛知県の衛生研究所に、サルモレラ菌の具体的な対策について明記されています。
出典:話題の食中毒(サルモネラ菌によるもの) 愛知県衛生研究所
肉(特に豚肉、鶏肉)はかなりの程度で汚染されているので、しっかり火を通して食べる。卵については生で食べる場合、新鮮なものを割ったらすぐに食べる。割ってから時間がたったり、古くなった卵ではサルモネラが繁殖している恐れがあり生で食べるのは非常に危険です
特にお肉や卵にも注意が必要で、期限が切れたものや古くなったものは危険ですので危ないと思ったら食べるのは止めたほうが良いでしょう。
キュウリ以外に気をつける食中毒が起こる可能性のある食べ物
出典:栄養士さん、お祭りの屋台の食べ物、子供に与えてもいいですか?
焼き鳥・串焼き・イカ焼き
厚生労働省の統計によれば、肉による食中毒発生人数は、食中毒が流行する梅雨時の5~6月と比べて、お祭りシーズンの7~8月は、約8倍にもなります。
きちんと焼けていないことが原因です、生焼けは特に危険で夏場は注意する必要が出てきます。火が中まできちんと通っているか、怪しい場合は止めておきましょう。
おにぎり・ホットドッグ・クレープ
素手で調理をする可能性があるもの。人の手指から感染する「黄色ブドウ球菌」は、よく起こる食中毒菌のひとつです。調理者が手や器具を清潔にすることが予防のポイントですが、お客さんからはわかりません。
屋台などで販売してるときに、店員や店主が素手で触っているのを見かけたことがありませんか?きちんと手を洗っているか、それはお客では分かりません。
コンビニなどでコロッケやホットドック・から揚げを買ったことがある方なら見た事があるかもしれません。注文してから1回1回消毒して、袋に入れているところが多いです。それは衛生面で注意を払っているからです。
生で売っている食べ物には細心の注意を払い、衛生環境に不安があれば食べないようにしましょう。火を通す食べ物も、きちんと調理されているか確認が出来る物を買いましょう。
作り置きでずっと放置していたり、調理道具周辺が汚いお店や、素手でデリケートな食品に触れている店は注意しましょう。手を洗う環境が無い場合は、ホームセンターなどに売っている「除菌」ティッシュを買って、食べる間に消毒するのが良いかもしれませんね。