自動車を運転しているとき、壁に当たった・ガレージの後ろでぶつけたなど、少しだけへこます経験はあります。その度にディーラーや板金屋にいって直してもらうと、お金が軽く数万円はかかります。しかし軽度なら自分でも直せる修理方法がありました、DIYが好きな方で挑戦する方も多く、具体的にはどうすればいいのでしょうか。
目次
自動車のへこみ、軽度ってどれくらい？
軽度とは、自分の片手を広げた状態まででしょうか。それ以上大きくなると難易度が上がります。部品が完全に取れたり欠けたり、塗装が取れた場合は修理するのは難しいでしょう。その場合は今回とは別の方法を探りましょう。
何らかの衝撃により「く」の字にへこみが出来た場合、一般的な修理料金はどれくらいになるのでしょうか。
へこみを直すにはプロで数万円かかる
試しに全国展開している某社で修理の「ネット見積もり」をしてみました。
・ルーフのへこみ
・白（パール色）
・大きさは10センチ×10センチ
・国産車
概算修理価格は52,000円とのことでした。むちゃくちゃ高いですね。これをフロントバンパーにすると、15,000円～30,000円くらいになります。主に多い箇所はフロントバンパー・フロントフェンダー・フロントドア・リアドア・リアフェンダー・リアバンパー・ボンネット・ルーフ・トランクです。
もちろん箇所や色、塗装の色や傷や凹みの種類によって値段は変わってきます。プロによる修理なので確実と言えば確実ですが、高すぎる･･･少し油断しただけでこの金額は厳しいです。もちろんプロからすれば熟練の技術や、最新鋭の機械や材料を使う場合もあるので相応の費用を請求するのは当然でしょう。
しかし重症の重度ではなく、軽症の軽度なら出来る限りは自分で格安で挑戦してみたいものです。自損で自動車保険・車両保険・板金屋を使わずにへこんだ部分を直す方法を見ていきます。
自分で車のへこみを修理するのに使う道具は2つ
へこんだ部分を直すには2つのアイテムを用意する必要があります。大抵は家にあったり、DAIKI(ダイキ)・ニトリ・コーナン・コメリ・ナフコ・ケーヨーなどのホームセンターで手に入ります。
・ドライヤー
・エアーダスター（1本ではなく複数個）
上記の2つが必要です。ドライヤーはどの家庭にもあるので、自宅の簡易的なもので問題ありません。もう1つのエアーダスターもホームセンターで数百円で販売しています。
エアーダスターは裏技を使って、冷気を噴射できるようにする必要があります、しかし高くて質の良いタイプは噴射できません。パッケージに、「逆にして噴射しても大丈夫」とか「逆さ使用ＯＫ」と書いてあるものは使えません。逆さにするとエアーとして使えなくなるものを買いましょう。よく分からない方は、次の使い方と手順を参考にしてください。
車のへこみ部分の具体的な修理方法
まずはへこんだ部分にドライヤーを当てます。HOTの出力最大で３～５分ずっと同じ箇所に当てていると触れないくらい熱くなってきます、触るとやけどするので注意してください。
ドライヤーを当てて、３～５分経過したらエアーダスターの出番です。エアーダスターというのは本来は埃や塵を飛ばすためのもので、パソコンや細かい部品に入り込んだ粉塵を取り除くものです。家庭には置いてない場合があるので、調達しましょう。
このエアーダスターを逆さまに持って噴射します、そうすると冷却スプレーとして凍えるような冷気が噴射されます。凍傷火傷する恐れがありますので、絶対に触れないでください。
この噴射を２～３分当ててると、ポンやボンという音とともにへこみが直ります。へこみが数年経過していたり、へこみ方が尋常でない場合はドライヤーとエアーダスターを長時間当てても直りません、素直にプロに修理に出して任せましょう。
エアーダスターを吹きかけて何も反応が無ければ少し待ちましょう。少し待てば元通りになる場合が多いのです。へこみの度合いによって、何分かかるかは異なりますが少しずつ時間を延ばしたりして試していきましょう、最初は短めで様子見をしてください。
へこみが修理できない･･･最終手段は「力技」で自分でなおす
もう1つだけ方法があります。それはドライヤーで熱を浴びさせているときに逆から手で思いっきり押すことです。冷却での反応が鈍いときは熱と力技で修理するしかありません。
外から熱したら車の中からへこみ部分を、手で力いっぱい押すのです。もし薄そうな部分なら熱くなっているかもしれないので、軍手をはめましょう。しかしへこみ方が悪く、傷がついていたり割れていたりした場合は危険ですのでプロに任せるか諦めが肝心です。
なぜ熱を与えることで「へこみ」がなおるのか
理由は「金属の形状記憶」です。金属と言うものは、ある一定以上の温度を加えると元に戻ろうという性質を発揮します。ですがそれには限度があり、あまりにも形状が変わりすぎると今度はそれを記憶してしまいます。ですので度が過ぎたへこみは人力では戻りません。
そして時間が経過すればする程形状の記憶は失われていくので、あまりに時間が経過した自動車のへこみは直りにくい可能性が高いのです。
