日本人でハリウッド殿堂入りは3人と1匹、どういう作品に出てたのか?

日本で数多く作られる映画は邦画で、海外で作られる映画は洋画といいます。今まで海外で日本人の俳優が映画に出ることは少なかったのですが、渡辺謙さんや真田広之さんをはじめとし、多くの日本人俳優が海外の映画やハリウッドへも出演するようになりました。ハリウッドの殿堂というものがあり、活躍した俳優が選出されますが、日本では3人と1匹が選ばれています、どのような映画に出ていたのでしょうか。

早川雪洲(はやかわ せっしゅう)

1人目は「早川雪洲」だ。

生い立ちは壮絶で、軍の学校を受験し試験中に鼓膜が破れ不合格になり、割腹自殺未遂をし、寺に預けられる。村の近くでアメリカ船が座礁し通訳をしたことで、アメリカへ行こうという目標が出来た。21歳で単身アメリカへ渡り、シカゴ大学へいき、その後ロサンゼルスへ渡った。そこで演劇好きが集まり、たくさんの人に出会い「タイフーン」という映画でデビューした。

28歳で出演した映画「チート」はサイレント映画の傑作となり、ハリウッド草創期のトップスターとなった。早川雪洲の死後20年後にアメリカで、「永久に保存すべき映画」に指定された。その影で当時「チート」は人種差別のような内容で在米邦人からバッシングを浴び続けた。

1958年に公開された「戦場にかける橋」でアカデミー助演男優賞へノミネートされたこともあり、ハリウッド草創期のトップスターとなった。1973年に87歳で亡くなった。

マコ 岩松

2人目は「マコ岩松」だ。

母と絵本作家の父は、当時の日本では思想犯として何度も投獄されていた。両親は息子のマコ岩松を残し渡米したが、マコ岩松も15歳でニューヨークへ行った。23歳のときにアメリカへ帰化し、映画「戦雲」でデビューした。1966年に映画「スタートレック」で有名なロバート・ワイズ監督の「砲艦サンパブロ」で「アカデミー助演男優賞」「ゴールデングローブ賞助演男優賞」へと、ノミネートされた。

その後は、アーノルド・シュワルツェネッガーと共演した映画「コナン・ザ・グレート」や、「太平洋序曲」ミュージカル部門でトニー賞主演男優賞候補にもなった。「ロボコップ3」や「パール・ハーバー」にも出演し、1981年の「武士道ブレード」では、丹波哲郎・三船敏郎・千葉真一らと共演している。2006年に72歳で亡くなった。

ゴジラ

3人目ではなく、1匹目は日本が世界に誇る特撮映画の主人公「ゴジラ」だ。

日本のキャラクターとして始めてハリウッドで殿堂入りを果たした。海外の有名なキャラクター、ディズニーのミッキーマウス・ドナルドダックなどは既に殿堂入りしている。

きぐるみの手法を取り、特撮映画として、テレビ番組の顔として日本で大人気を得た。もちろん海外でも人気があり、ハリウッドで映画化もされている。

1998年には、トライスター・ピクチャーズが製作した「GODZILLA」が、2014年にはレジェンダリー・ピクチャーズが製作した「GODZILLA ゴジラ」がハリウッドで作られている。

出典:ゴジラが映画の殿堂入り 米ハリウッドに名を刻む

日本映画から生まれた人気怪獣ゴジラが米ハリウッドで殿堂入りすることが決まり、東京都千代田区の東宝本社で20日、認定証がゴジラに手渡された。

2004年にアメリカハリウッドで殿堂入りとなった。日本の特撮映画がハリウッドでも認められた瞬間でもあった。

三船敏郎(みふねとしろう)

3人目は「三船敏郎」だ。

1920年に中華民国・青島市で生まれ、家族でカメラ店を営んでいた。1914年から1922年まで日本の占領下であった。大連に移り中学卒業後徴兵で日本の神戸へ、航空写真を扱う部隊に配属された。上官の家族写真を撮り、出来栄えがよく教育隊に残らされたのが戦地へ行かずに生き延びたという。

そして戦後に黒澤明と出会い、映画の世界へと進んでいく。「羅生門」に出演しヴェネチア映画祭で金獅子賞となった事が三船を有名にさせた。他にも「七人の侍」・ヴェネチア映画祭主演男優賞を受賞した「用心棒」、2度目の受賞した「赤ひげ」に主演として出演した。

その後海外からもオファーが続々と届き、外国語映画部門にてオスカー賞へノミネートされる映画「価値ある男」・ハリウッド映画「グラン・プリ」などへも出演した。

スター・ウォーズのジェダイの復讐へのオファーもあったが、事務所の都合で断ったこともあったそうだ。山田洋次監督の「男はつらいよ」や熊井啓監督の「千利休」へも出演した。

1977年77歳で亡くなった。

出典:三船敏郎さん来年ハリウッド殿堂入り 日本人3人目

米ハリウッドの商工会議所は22日、2016年にハリウッド10+ 件の殿堂入りをする人物に三船敏郎さん(享年77)らが選ばれたと発表した。

2016年に正式にハリウッドへ殿堂入りされることが決まった。世界のクロサワ・ミフネと国際的にも高い評価がされていて、亡くなってから19年後となる。高橋ジョージと結婚・離婚したタレントの「三船美佳」は長女にあたる。

日本人俳優が続々とハリウッドで活躍

殿堂入りした3人の死後、続々と日本の俳優がハリウッドへ挑戦し出演している。「バトルシップ」の浅野忠信や「バベル」の菊地凛子、「インセプション」「ラストサムライ」の渡辺謙などがそれにあたる。特に渡辺はゴールデングローブ賞助演男優賞・アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた。最近では窪塚洋介のハリウッドデビューも決まり、たくさんの日本人が認められ、ハリウッド出演するようになった。