愛車スイフトのエンジンオイルは「15,000キロ交換」で問題無しの理由

SUZUKI(スズキ)のSWIFT(スイフト)って良い車ですよね。私も乗って分かりましたが、燃費も良いし足回りが乗りやすくて、曲がりやすく運転しやすいのが特徴です。その自動車の定期的なメンテナンスの1つとして、エンジンオイルがあります。お任せでディーラーにて交換したり、オートバックスやイエローハットといったカー用品店で交換したりと最も身近に、しかも頻度が高い消耗品ではありますが半年(6ヶ月)で交換はとてももったいないのです。

スイフトのエンジンオルの規格

スイフトを新車で購入すると初めから充填されているのは「0W-20」です。交換するときもこれにするか、もう1つの種類「5W-30」にするか選びましょう、どちらもスイフトの公式の規格となっています。

この数字が何を意味するのかというと、Wの左側の数値は「低温時の粘土」で、-(ハイフン)の右側の数値は「高温時の粘土」を表しています。粘土は数値が大きければ大きいほど熱へ強くエンジンへの負担を減らしてくれる「保護性能」に優れています。

ただし冬の北海道など、寒冷地での使用の場合は粘土が高ければエンジンの「始動性」が悪くなります。-15度以下という寒さの場合は、0w-20が推奨されています。Wの左側の数値が低ければ低いほど、寒さに強いという冬向きのエンジンオイルというわけです。

逆に-(ハイフン)の右側の数値が大きければ大きいほど、暑さに強く高速道路での使用にも十分保護できる、夏向きのエンジンオイルとなります。

オイルの種類は値段が高い方がいい?

スイフトのオイルはどれを使えばいいのでしょうか。「100%化学合成油」「部分合成油」「鉱物油」といった種類が販売されています。どのようにしてこのオイルが作られているかが異なり、劣化や始動性が異なるとされています。

「100%化学合成油」が最も値段が高くて、「鉱物油」が最も値段が安いのが特徴です。しかしスイフトの場合は「鉱物油」で問題ありません。レース場・サーキット場で乗り回したり、坂道ばかりのシビアな運転ばかりという場合は、1ランク上の「部分合成油」でも良いかもしれませんが、そこまで差はないのです。

私自身「鉱物油」でずっと走っており、年間1万キロ程度では全く異常が無かったというのもあります。「今年は長く走りすぎた」と思う場合は、少し早めにエンジンオイルを交換すればいいだけで、業者店員の半年(6ヶ月)に1回の交換は早すぎます、1年で全く問題ありません。

スイフトの公式エンジンオイル交換目安とは

スイフトの説明書を見てみるとこのような記載があります「標準的な使用方法では、エンジンオイルは15,000kmごと、または12ヶ月のどちらか早い方で交換し、エンジンオイルフィルターは15,000kmごとに交換してください」という内容です。

つまり世間で言うエンジンオイルは「6ヶ月に1回もしくは3,000km~5,000kmの早い方」で、エンジンオイルフィルターは「オイル交換2回に1回」では早すぎるのです。分かりやすく言うと下記のようになります。

エンジンオイル オイルフィルター
販売店の交換時期 6ヶ月 or 3,000~5,000kmごと 12ヶ月 or 6,000km~10,000kmごと
公式の交換時期 1年 or 15,000kmごと 15,000kmごと
損する期間 10,000km~12,000km分 5,000km~9,000km分

つまり言われるがままにホイホイ交換すると、エンジンオイルでは10,000km~12,000km分、エンジンフィルターでは5,000km~9,000km分本来は使えたはずが、交換したことで費用が増えてしまいます。

もちろん本来の基本的な町乗りでの使い方が多い想定ですから、シビアコンディションが多い場合はこの限りではありません、もう少し早めに交換したほうがいい場合もあります。

エンジンオイルに「SM」とか「SL」とか書いている

店頭でエンジンオイルの缶を見てみると、「SM」とか「SL」というアルファベットが書かれています。これはアメリカの石油会社が定めている規格で、品質のグレードをあらわしています。

最も良い「SN」-「SM」-「SL」-「SJ」最も低い

右にいくにつれてグレードが低く、左にいくにつれてグレードが上がります。これは燃費対策であったり、高速道路対策などオイル本来のポテンシャルを意味しています。

なおスイフトの公式での推奨規格は「SL」「SM」以上となっています。そこまで驚くほどの差はありませんので、これらはお好みで使いましょう。私は「SL」のMOLY GREEN(モリグリーン)の最も安いエンジンオイルを入れていますが、特にこれまで問題はありませんでした。ただあまりにも安すぎるオイルだと心配・・・という方はグレードを上げるか、交換の頻度を少し早めにしておくと更に安心して乗れます。

オイル交換の時に「ほら、真っ黒で汚れているでしょ、もっと早く交換しないと」と言われるかもしれませんが、エンジンオイルが使用後に黒くなるのは当たり前の話です。なぜならエンジンオイル本来の役割をきちんと果たし、汚れを引き離して内部洗浄がきちんと行われているという証明に繋がるからです。見た目で黒くなっているからもうダメだ、というのはあまりにも安易で滑稽な考え方です。

なぜ店員は早めの交換を勧めてくるのか?

簡単な事です、自社の売上が更に伸びるためです。何でも早く変更した方がいいのは当たり前の話ですが、それならばテレビや冷蔵庫は3年で自動車は5年で寿命が近いからといって買い換えますか?早すぎますよね、それと同じで行き過ぎた交換はお財布にも環境にも優しくありません

今後スイフトのエンジン仕様が変わったり、ハイブリッドや電気に水素といったものがガソリンへ大幅に絡んでくるとまた交換時期も変わってきます。しかし現時点では自動車本来の説明にある通り、期間を十分に守ればきちんと機能します。セールストークには騙されないようにしましょう。