USBメモリの盗難が怖い、そんな時は「フロッピー」に偽装すると安心?

USBメモリがあればパソコンからパソコンへのデータの移動が便利で、カバンに1つあるだけで重宝します。容量も昔と異なり大容量でセキュリティー機能が高いものもありますが、小さくて無くしやすく机の上に置きっぱなしにしておくと盗まれたときに危険です。ただの紛失で誰の手にも届かないならまだしも、盗難は怖いですし「何かデータが入っている」と悪い第3者が感じ取れるのがUSBメモリです。しかしフロッピーディスクの場合はどうでしょうか。

フロッピー型のUSBメモリとは?

出典:kickstarter

これはフロッピーディスクの形をした「USBメモリ」で、その名も「Floppy Memory」です。形だけの偽者かと思いきや、これ実は本物の「フロッピーディスク」の備品が使われています。3.5インチの容量1.44MBの素材と全く同じ性質なのです。

動きも似ている稼動部分

磁気を帯びている場所をスライドさせると、USBの端子が出てくる設計で動きも面白い。今の学生は実物を見たことがない方も多いくらいで、年配の方でもひと目見ると「珍しいな」と思ってしまうでしょう。

ということは、セキュリティー上でUSBメモリより印象が有利に働きます。1.44MBしか無いという事は、ろくなデータが入っていないという認識になり、今更読み込む機材もパソコンやノートパソコンで付いていません。つまり盗まれる確立が減るのです。

しかしUSB3.0に対応しており、容量は32GBと十分な性能を誇ります。読み出し速度も「45~90MB/S」、書き込み速度は「25~40MB/S」と問題ありません。今後は64GBも用意するそうで、中々面白い製品です。難点は通常のUSBメモリとは異なり、荷物になる・・・かさばってしまうということでしょう。

クラウドファンディングサービスなので、金額が集まればということですが金額は15,000オーストラリアドルです。現在1オーストラリアドル87円ですので、130万円が目標金額になります。

フロッピーディスクやドライブは現在でも売られている

絶滅危惧種といわれているフロッピーディスクですが、未だに読み込み・書き込み用のドライブも、ディスク自体も販売されています。

昔のフロッピーディスクを持っている方は、これでデータの復元・復活をしてデスクトップやノートパソコンに移動させることも出来ます。そこから加工編集すればクラウド経由でタブレットやスマホにも移動すると言う手もありますね。古いシンセサイザーのアップデートなんかもフロッピーディスクが必要になる事もあるので、需要はありそうです。

もちろんフロッピーディスク自体も販売されていますが、本体のドライブよりは高額となっています。2~3倍の値段がするのも生産枚数が激減したせいもありますが、日立マクセル3.5インチなんかは「昔からの定番商品」で品質は間違いないでしょう。

フロッピーディスクにも大容量の時代があった?

フロッピーディスクは保存容量が1.44MBと扱えるデータサイズが小さく、時代の流れと共に容量不足で他のメディアへと世代交代していきました。しかし「ZIP」というフロッピーディスクはとんでもない大容量のフロッピーがあったのです。

1994年に、大容量かつ、高速アクセスが可能な外部記憶装置が登場致しました。それこそが…。”当時は”大容量だったリムーバブル磁気ディスク「zip」なのです!「Zip(ジップ)」は、アメリカのアイオメガ社によって開発された、ディスク容量が100MB・250MB・750MBを誇る、大容量のリムーバブル磁気ディスクです。従来のフロッピーディスクの容量と比較すれば、破格の大容量でした。

出典:あの頃これが欲しかった!当時は大容量だったリムーバブル磁気ディスク「zip」

1.44MBに比べると750MBなんかはまさに夢のような大容量で、当時の人間からすればこれで容量に困ることは無いだろう、と思わせる性能でした。しかしこれはフロッピーディスクと似ていますが、互換性が無く専用の「Zip対応ドライブ」が必要でした。

しかもタイミングの悪いことにMOという記録メディアが普及しだし、ほとんど国内では使われること無かったのです。ZIPはアクセス速度が早いというメリットがありましたが、当時は速度よりもとにかく容量が重視されていた時代です。

ちなみにフロッピーディスク(floppy disk)は「disk」と最後が「k」になっているのに対して、CDのコンパクトディスク(Compact Disc)は「disc」と最後が「c」になっているのは間違う人が多い豆知識です。