合鍵をポストに返すのは、泥棒に返すようなもの。ではどこに入れるのが良いか

鍵が1つしか無かったり、人数分作っていなかったり子供に持たせたくない時はマンションやアパートのポスト(新聞受け・新聞入れ)へ鍵を入れる方がいます。最近は何かと物騒で空き巣や強盗も増えており、窓ガラスを割ったりピッキングではなく「鍵で開けて」進入しているケースが多々あります。そうなんです、ポストへ入れる鍵が狙われているのです。

私がマンションに住んでいるときに見た光景

私が都会のマンションに住んでいたときの事、集合住宅で10階まであり各階には8部屋ほどの大きいマンションでした。1階は駐車場や自転車置き場、集合ポストや宅配ボックスが置いてあるので2階から住居になっています。それでも単純計算で72部屋あるわけですが、ポストをオートロックの内側から確認していると女性がオートロックの中から外へ出て行きました。その時にチラっと見えたのですが、鍵のようなジャラジャラしたものをおそらく同居しているであろう部屋のポストへ合鍵(スペアキー)を入れていたのです。

ポストは確かにオートロックの内側からしか取れませんが、外から入れられるという事は外からもある程度手が届くという事です。監視カメラがあるので安心していたのかもしれませんが、鍵を盗む人はフードにマスクをしていれば後からカメラを見返しても、人の多い都会なら犯人の特定は難しいでしょう。

これが防犯カメラもオートロックも無いアパートの場合、新聞やハガキを抜き取るのは造作も無いことで、既にポストからはみ出ていることが多くあります。そこへ鍵を入れると普通に手で取れてしまうのです。防犯の為にダイヤルキーや後付の鍵を設置している方や大家もいますが、入れれるという事は取り出せるということでもあるのです。昔から盗難・紛失としてこのポストが狙われています。

合鍵が盗まれるケースは多い

このことから空き巣や窃盗犯はポストに着目して暗躍しています。このようなニュースがありました。

東京・足立区のマンションの部屋に侵入し、現金約10万円やバッグなどを盗んだ疑いが持たれています。警視庁によりますと、現場は150世帯ほどが入るマンションで、小林容疑者は1階の共用部分にあるポストの一つひとつに手を差し入れ、合鍵を探して犯行に及んでいたということです。

出典:150軒のポストに手突っ込み、合鍵探して“空き巣”

150世帯が入っているとなると、東京都足立区と言えば都会で相当大きなマンションです。150件分のポストへ手を入れていたら怪しまれそうですが、都会ではポストへチラシの投函がすさまじくあります。ゴミ箱を近くに設置していると、1日や2日で満タンになるくらいです。(住んでいる住民の処分用に設置されている場合)

もちろん近くのスーパーのチラシなどではなく、怪しいバイトの勧誘やいかがわしいもののポスティングが多く、深夜の人が寝静まった頃に怪しいお兄さんが入れにきます。そのため、夜にゴソゴソしてても誰も関心が無いし分からないのです、怖いからというのも理由ではあります。

鍵は落とさない無くさないことが大事

私の後輩で電車通勤して姉妹で住んでいる方がいます。ある日鍵を落としたというので、電車で落とした可能性がある為、警察交番や駅に届け出た方がいいとアドバイスしました。しかし鍵の交換は面倒なのでしない、と言うのです。しかし鍵の交換はすべきです。

確かに鍵の交換はお金がかかるし、姉妹の鍵も変更になります。面倒ですので交換はせずに姉妹の鍵で合鍵を作りました。ここのポイントは、毎日使う電車で落とした可能性があるという事です。ということは、誰かに落としたところを見られている可能性もあり、毎日同じ電車の場合は「行きの道」と「帰りの道」が同じになります。

もしストーカーや悪意のある第三者にわたった場合は、その鍵で入られる可能性があるのです。人間ですから落とす場合もありますし、無くす場合もあります。しかし「まぁいいか」で放置をしておくと危険な目に合うかもしれない、ということは肝に銘じておかなくてはなりません。

ポストに入れるくらいなら宅配ボックスへ入れる

宅配ボックスの場合は4桁の暗証番号や、無数の数字や桁を設定できるものもあります。ポストに入れるくらいなら宅配ボックスを活用した方が「多少は」安全です。誕生日や電話番号や部屋番号など推測できるものを避けて、例えば毎回変更しライン(LINE)で伝えるというのもアリでしょう。

ヤマト運輸や佐川急便で荷物が来た場合は、ポストへ番号が投函されますが、同居人なら携帯・スマホで番号を伝えられるためです。しかし万が一忘れた場合は部屋に入れないばかりか、管理会社を巻き込んでややこしい事になります。

やはり1つの鍵を共有するにはそれ相応のリスクが伴うため、複数発行してそれぞれ持っておくことが重要です。しかし落としたり無くす場合は対策が必要です。

鍵は落とさないようにファスナー付きにしまう

例えば落とした人の中には、トートバッグの内ポケットに入れていたという方がいます。しかし、ファスナー・チャックが付いていなくて、トートバッグの上部は開いており何らかのタイミングでこぼれ落ちてしまったというのです。

その場合は中身は落としても、ファスナーやチャックで閉めておけばそれを防ぐことも出来ます。最悪は「鍵の110番」とか「鍵の救急車」のような非常事態先へ連絡すれば良いですが、戸建てで無い場合はマンション・アパートの管理会社に報告しなければいけない時もあります。特にオートロックは壊せませんので、交換する場合は数万円かかる場合もあります。しかも管理会社によっては、マンション全体のオートロックシステムを交換する費用として50万や80万とかいう費用を請求してくるところもあります。

最悪の場合も考えて、マンションやアパートを契約する際は無くしたり落としたりした際の、料金請求や交換費用等のお金がどれくらいかかるのかを確認しておくことが大事です。