家族の子どもの人数って平均何人か知っていますか?

少子化・高齢化社会と言われ、日本の人口が減り子供が減りお年寄りの割合は増えています。理由は様々ですが、昔の日本は一家に4人子どもがいるのが普通だったというのは今では考えられない数字です。子どもの数が減り、将来は40%近くがお年寄りになるとまで囁かれている日本では、現在の状況はどうなっているのでしょうか。

子供の数は何人だろう

日本の子供の数は1,617万人とのこと、男子828万人女子788万人となっています。ここでいう子供の定義とは「15歳未満の人口」を指しています。
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出典:総務省統計局

総務省統計局によると、平成27年の2015年で子供の数は前年に比べて16万人減っています。男女共に各8万人ずつ減っており、総人口でも22万人減少しています。子供の数は34年連続という下落の一途を辿っています。

子供の割合はどれくらいだろう

では子供の割合はどうなっているのでしょうか。戦後は35%を超えていましたが、ベビーブームが終わり20%を割り込み、平成27年の2015年では12.7%となりました。
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出典:総務省統計局

昭和50年から41年連続で減少しているという凄まじさです。

子供の割合トップ3を見てみましょう。

1位:沖縄県 17.5%
2位:滋賀県 14.6%
3位:佐賀県 14.2%

では子供の割合が少ないワースト3を見てみましょう。

1位:秋田県 10.8%
2位:東京都 11.3%
3位:北海道 11.5%

自然が多い沖縄では本島とはまた環境が異なり、子供の割合は増えています。逆に秋田と北海道の地方で深刻度が高いです。東京が上位に来るのは働き盛りの若者(大人)が増えているので、自然と子供の割合が減っているのでしょう。都会は子育てがしやすいというよりは、働きやすいというほうに目が行きがちです。

夫婦が一生に生む子供の数は1.5人を割った

では家族の子供は一体何人が平均なのだろうか、これを測る物差しとして2つの統計がある。それは「合計特殊出生率」と「完結出生児数」だ。

前者が「1人女性が一生に産む子供の数」で、後者が将来生むであろう子供の数だ。前者は実績値なのに対して、後者は結婚後15-19年後経過した時点での統計なので現在の統計ではない点に注意が必要だ。

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出典:日本の出生数と合計特殊出生率

左の数字が「出生数」で右の数字が「合計特殊出生率」となっている。これによると1940年には4人兄弟なんてのはざらにあった、それが年々減少していき現在では1.42という数字にまで減少している。おそらく2015年度の調査では1.3台にまで減るのではないだろうか。

一部で「合計特殊出生率」が改善しているが、出生人数が減っている点に注意が必要だ。それは結婚した人で生む人数は増えたが、未婚率が上がり出生数そのものが減っているという事だろう。戦後は300万人近く子供が生まれてたのに対して、現在は100万人を割り込みそうな勢いと考えれば、いかに子供が減っているかは容易に想像がつくだろう。

中国では一人っ子政策が廃止

中国では爆発的に増えた人口のせいで、環境も違えば民族も異なり地域によって満足に教育も受けれなく、社会福祉も保険も安定せず、そういった子供を増えていくのに歯止めをかける意味合いも含めて、一人っ子政策が取られていました。

教育も社会保障も満足に受けれない子供が大人になり、子供を作り更にその子供が大人になる、その悪循環が今後の中国経済の発展や治安などに良い影響をもたらすはずがありません。

中国の全人代常務委員会は27日、すべての夫婦が2人の子どもを持つことを認める人口・計画出産法の改正案を採択した。来年の1月1日に施行され、1979年以来続いてきた「一人っ子政策」は終了する。

出典:中国、1月1日から一人っ子政策廃止 育休も延長の方針

しかし高齢化社会や働き手の不足など、急速に人口が減り国力が減っていくのを懸念し2人目を生むことを奨励していく方針に変更されました。

日本では禁止されていないが実質一人っ子

一人っ子が悪いわけではありません、人が減ると国力が落ち経済発展に影響があるのです。かといって移民を受け入れるのもリスクがあります。現在は非正規問題や、高齢化社会、増税や子供を育てる環境が整っていない地域も多く、晩婚化や未婚率上昇で一人っ子が当たり前になってきました。

1.42という出生数が出ている上に、これは一部の子沢山の家庭も入っており、中央値を取れば数値は下がるでしょう。地方からは若者が減り、国力や経済成長も減少していく今後は出生数にますます注目が集まりそうです。