学生の事故や怪我を減らしたいなら、魅力的なアイテムを用意しよう

皆さんは子供の頃、どのようにして学校に通いましたか。幼稚園・保育所・小学校・中学校・高校・大学と成長するにつれて登下校する際の方法は異なります。大人でも注意している中で、怪我や事故に巻き込まれるケースがあるのに、子供の場合は判断力や注意力は大人に比べて低く巻き込まれやすいのです。ではどうすれば事故や怪我を防げるのでしょうか。

登下校は何を使っているのか

学校といっても公立から私立まで種類はありますが、通う方法は限定されています。

1:幼稚園・保育所

幼い子供ですので、保育所では親が送り迎えをしたり、幼稚園ではスクールバスで迎えに来てくれる場合がほとんどでしょう。この場合は、幼稚園側が行き帰りの登下校を保護者の目の届く範囲まで、無事送り届ける必要があります。

2:小学校

基本的には徒歩で登下校をするでしょう。場合によっては集団下校で、固まって動くこともあります。自動車や自転車など気をつけることが増え、不審者にも警戒しなければいけない年頃です。

3:中学校

基本は単独での行き帰りになり、自転車が多く近場の子は徒歩になるでしょう。この際にヘルメットを着用しなければなりませんが、ダサくていわゆる中2病と呼ばれるのもこの年齢、反抗期もあります。無茶な自転車操作や、ヘルメット未着で怪我をすることも出てきます。

4:高校

自転車や電車通学が増えてきます。さすがに歩いて通う事は少なく、乗り物に頼ります。高校ではヘルメット着用はあまり聞きませんが、自転車での怪我や事故もあります。

徒歩・自転車通学では年間のけが人は結構多い

小学校での小学生の年間の事故は3万件で、中学校の中学生で1万件、高校の高校生で1万件となっています。
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出典:通学中の事故 独立行政法人日本スポーツ振興センター

通常の平坦な道で、自宅から学校までが一本道というように、単純な道ならばそうそう怪我や事故は発生しないと考えられます。しかし、他の自転車や自動車、坂道もあればカーブもあり、お年寄りやサラリーマン、体の不自由な方まで様々な方が通行しています。かなりの田舎であればそういったことはないかもしれませんが、道が悪く今度は自損事故になる可能性も出てきます。

自転車通学で守るべき箇所は頭部

では事故や怪我の際に1番守らなければいけない、人間の箇所はどこでしょうか。やはり頭部です。亡くなる方の大半が事故で頭を損傷しており、ヘルメットの着用が叫ばれているのはそのためです。しかし地域によっては、ヘルメットを被っている学生をほとんど見ない地域もあります、県や学校などその土地の条例や指導方法によっても異なり、ヘルメット着用率に差があるようですが、着用を指導している地域でも着用率は高くありません。

愛媛県では昨年2015年に、自転車に乗る人のヘルメット着用率が大幅に向上。2月には11%でしたが、12月には68%とおよそ6倍になりました(愛媛県警調べ)。

出典:自転車ヘルメット着用6倍に 愛媛県の秘策

面白い試みを見つけました、愛媛県である試みをするとヘルメットの着用率が6倍になったというのです。ヘルメットって学生から見れば、工事のおじさんが被っているようでかっこ悪いという意見が大半で、じゃあカッコ良くしようというのが始まりです。
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出典:自転車ヘルメット着用6倍に 愛媛県の秘策

従来のかっこ悪い工事用ではなく、レース用に使われるようなクールでスタイリッシュなモデルになっていたのです。しかもインナーパッドやアジャスターなどもついており、スポーツしている人にあるようなデザインです。

生徒がかぶりたいと思えるデザインにするのがミソで、県立高校で100%近い着用率があるのも驚きで、着用していなければ逆にかっこ悪い、そういう雰囲気を出せればこっちのものです。事故時に頭を守ってくれるヘルメットを、県と学生が一体になってアイデアを出して考えて行動する、まさに理想ではないでしょうか。

他にも活かせるかもしれない

ヘルメットを着用しないと逆にかっこ悪いし、着けてみると意外とカッコイイデザインだ。上からの押し付けや一方的に被れではなく、生徒の意見を組んでいる点が良いのではないでしょうか。ヘルメットは保険のようなもので、自賠責や怪我をした際の保険の制度なども今後拡充される気もします。

他にもライトを点灯させるように仕向けたり、携帯電話やイヤホンをしていると逆にかっこ悪いと、そんな雰囲気を出せるように仕向ける工夫を探してもらいたいものです。

それに必要な事は、なぜ点灯したがらないのか、なぜイヤホンを耳にしたがるのか、それを考えていけば自ずと解決方向に向かっていけるのではないでしょうか。