企業が高校や大学を作っている時代になりました、就職も有利に運べるかもしれませんね

高校を卒業して大学へ、大学を卒業して就職試験を受けて会社へ就職・・・なんていう方式が変わるかもしれません。企業が独自の力で高等学校や大学などを作りそこから優秀な学生を自社へ招いています。ならばその学校に入学すればエレベーター式で入れるのでしょうか?現状を調べてみました。自動車関連の会社が多いです、主に専門の技術が必要な職業で「トヨタ」や「マツダ」が挙げられます。

自動車系の学校

トヨタ工業学園(愛知県豊田市/三好町)

ご存知世界のトヨタ自動車の学校で、高等部と専門部があります。ここの最大のポイントは「卒業と同時に正社員」となることです。高等部と専門部で学んだことを生かして、自動車のモノ作りをし活躍しよう!というものです。

高等部はそのままで3年間あり、工業高校機械科の卒業資格も取れますし、社会人として学ぶことも学べ様々な資格にチャレンジできます。国家資格などが取れるのは大きいですね。

専門部は、1年間でその道のスペシャリストになれる既卒者向けのコースです。カーエレクトロニクスやメカトロニクスが学べるそうです。技術系や保全系などプログラムにも強くなれますし、卒業後は正社員の配属になります。

豊田工業大学

トヨタが運営する私立の大学です。私立にもかかわらず教育費が国立より安いと話題です。ここではトヨタに就職するのではなく、推薦の専用の枠がこの学校に割り当てられるということです。専門分野や実験分野も豊富でトヨタらしい実験研究センターもあります。

マツダ工業技術短期大学校(広島県府中町)

自動車系のマツダです、職業能力開発短期大学校となっています。

これは高校新卒者とマツダ社内選抜者で構成され、全てがマツダの社員です。マツダの入社試験をパスして入り、卒業後は工場や保全などの部門へ配属されます。

ただし学歴は、職業訓練校と同じ扱いになるので注意です。

日野工業高等学園(東京都日野市)

トヨタグループの日野自動車です。日野自動車の社員(訓練生)となり、月々の手当をもらいながら学習できます。高校の卒業資格もとれ、卒業後は日野自動車で働けます
一般の工業高校に近い内容で、自動車製造や機械加工などが学べます。

さすが物づくり日本というだけあって、技術系に特化した学校が多いですね。普通の高校ではまず学べない専門技術を勉強できるので就職に直結できます。基本的にはその会社への就職になるので後戻りは出来ませんが、自動車業界は好調ですので安定しているでしょう。企業側も、専門的な技術者は最もほしい部類に入るので、あえて育成という意味での学校を設立しています。

自動車系以外の学校

日立工業専修学校(茨城県日立市)

機械系の日立の会社です、高校にあたる工業専修学校高等課程と、高校卒業後の1年だけ通う専門課程があります。電気・機械・溶接などが学べ、機械や制御、電子など就職した後に役立つ知識を学べます。卒業生の就職率は過去3年間で100%とのことで、日立系の会社へ就職となります。

製造技能教育に特化した学校になっているのが特徴です。

デンソー工業学園(愛知県安城市・刈谷市)

学校法人ではなく、厚生労働省認定の企業内学園です。採用試験を受けて(株)デンソーおよびグループ会社の社員になり、仕事は免除されて仕事に必要な知識を勉強できるというものです。

学費はかからないのが特徴で、金属加工や工業課程を勉強します。

他にも変わった学校がいろいろ

ソフトバンク モバイルカレッジ

モバイルのスペシャリストを目指すための学校です、ソフトバンクショップなどのスタッフとして働くための知識が身につきます。携帯電話会社3強の一角として安定はしているので、学ぶのにお金はかかりますが携帯電話が好きな方向けでしょうか。

KADOKAWA・DWANGO、通信制高校設立へ

沖縄県に設置される予定で、通信制の高校として計画書が提出されているそうです。エンターテインメントITとして、新しいネットの高校として注目を浴びています。開校は2016年の春を予定しているとのこと。

自動車系の学校では、主にそこの会社で働く上での専門的な知識を学ぶというものがほとんどです。良く言うと就職の心配をする必要がなく、悪く言うと他の会社に行きたくても選択肢が・・・というものになります。本当に物づくりが好きで興味があれば、まさに学ぶにはうってつけの機関ではないでしょうか。